ガーデン面積:フロント約134㎡+ルーフ約443㎡+露天風呂付き客室前約720㎡=Total 約1,297㎡
施工分野:リニューアルデザイン、施工、メンテナンス
Concept:世界遺産富士山を背景に数多くの植物で、屋上に展望ガーデンを創る。ホテルの宿泊客、更にはウェディング撮影のため、年間を通して興味深いガーデンとなるよう、ガゼボ、アーチの配置でバラを絡ませる。
「箱根ロマンスのガーデン」があるのはホテルグリーンプラザ箱根の敷地内。ホテルは仙石原大涌谷すぐ近く。
ロープウェイの姥子駅を降りて直ぐのところにあります。
標高850m、箱根の中でも高い位置にあり、風は強く夏でも肌寒さを感じることのある場所。
このガーデンは以前からありましたが、土壌は大きな石混じりで、樹木には枯れが目立ち、きれいに育たない環境で諦めながら一年草を植えていた場所。ホテル施設屋上にガーデンを手がけることになりましたが、ガーデンとなるには大変難しい環境。土の深さは20cm足らず、そんな場所での庭づくりは挑戦でもありました。
この庭のリニューアル工事は系列会社のホテルグリーンプラザ白馬、本部社員、支配人を含む箱根スタッフ総動員で可能な限りの人力を要して行いました。
プロにしかできない作業、素人にもできる作業をデザイナーのマークが指導監督し、皆で創りあげた庭でもあります。
2014年6月施工から我慢の連続で、今に至ります。
その庭や環境、ガーデナーの力量などの特性を見て、子育てのように焦らずゆっくりと時間をかけてきました。
ようやく、ボリュームも出てきて少しずつこの庭らしさが出てきたのではないかと思います。
英国では有名ガーデンデザイナーのデザインで施工され、手入れされた庭を持つ建物は相場よりも好条件で売買されます。
外国人、特に欧米の富裕層の方は庭のデザイン性、手入れの度合いを観察しその資産を評価します。
不動産を評価するだけでなく、その土地の恵み(ここで言う富士の眺望)は手入れの行き届いた庭と合わさることで、更に価値ある物件となります。
2013年6月に世界遺産にも登録され、変わらぬ富士の美しさは何度でも見る者の心を揺さぶります。
箱根から見る四季折々の富士を豊かな自然と共に堪能する。ホテルグリーンプラザ箱根のある場所の春は遅く、4月頃に球根類が咲き始めます。
未だ新緑には気温が足りず、寒々しい仙石原では球根の鮮やかな彩りがホッとするようです。
下:ムスカリ
バラ '額の夢'は肌寒いくらいが大好きなバラです。
小ぶりな花の品種ですが、大変多くの花芽を付けひっきりなしに咲き続けてくれ、大変花期の長いバラです。
秋、グラスは風になびく姿に優しさを感じますが、ガーデン内のオーナメントプランツとして重宝します。
カレックス、チカラシバ、ススキなどガーデン内に植わっていますが、箱根では有名な「仙石原のすすき」のシーズン。
ホテル直ぐ近くの仙石原エリア・台ヶ岳北西のふもと一帯はすすきの草原になっており、秋になると一面に黄金の穂が揺れる美しい風景が名物となっています。
ホテルグリーンプラザ箱根の屋上ガーデンは「仙石原のすすき」とまではいきませんが、富士山をバックに違った風景を収めることも可能です。
一年ごとに弊社代表デザイナーのマークと専属ガーデナーで誘引、剪定を繰り返しようやく、ドーム型ガゼボに絡むつるバラも頂上付近へ到達しました。
通常よりも過酷な条件の土壌で育つ植物たちにもゆっくりですが、少しずつボリュームが出てきました。
庭全体が落ち着いてくるにはやはり、3,4年は辛抱が必要のようですね。
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